一般的にファッション用語として使われるフィッティングには、「試着」とか「仮縫い」といった意味があります。私たちが普段ファッション売場などでお世話になる「フィッティングルーム」も、日本語でいえば「試着室」ということになります。
また、職業でいうと、婦人服や靴売場にはよく、“フィッター”という専門職の人がいます。腕のいい「シューフィッター」に靴を選んでもらうと、自分の足にあつらえたようにぴったりの、とても快適な一足を購入することができます。ヨーロッパなどの老舗店で靴を買うときにはよく、自分の仕事に誇りを持ったプロのシューフィッターに出会うことがありますが、奧が深い世界であることに感心させられます。
たとえば、プロのシューフィッターはお客様の足の形や歩き方、そしてその人の重心バランスを注意深く観察しながら、靴を選びます。そして、足に合うようにクッションをいれたりして、足に靴をフィットさせていきます。するとまるであつらえたかのように、靴は自分の足にぴったり合い、歩くことがこんなに楽になるのかびっくりするようになります。
下着販売の世界でも、このシューフィッターに相当する、フィッターやフィッティングコーディネーターがいます。下着のフィッティングコーディネーターもやはり、高い専門知識とスキルで、人それぞれのカラダの特徴やサイズを短時間で把握し、カラダにぴったり最適な商品を見つけ出してくれます。
このように、下着におけるフィッティングとは、ボディーサイズや身体特性と、下着を適切に結びつけ、最適な一着を見つけ出すことをいいます。

●フィッティングを覚えれば“なりたい自分”になれる
私たちにとって「フィッティング」は、どんな価値があるのでしょうか?まず覚えておきたいのは、人のカラダにも下着そのものにも、固有の特徴があるということです。カラダも人それぞれ、下着もメーカーや商品アイテムによって、形もサイズも千差万別なのですから、サイズだけチェックして無造作に購入する下着選びでは、ベストマッチの一着に、出会えるはずがありません。そこで必要になるのが、自分自身で最適な下着選びを行い、適切に下着をつけるという、自分で行うフィッティングという行為です。
フィッティングを経験することでまず、自分の体型的特徴が見えてきます。その体型的特徴を踏まえた上で、下着を見つけることにより、いまよりももっと豊かな生活創造につながってきます。こんなふうにフィッティングを上手にこなすことができれば、より心地よく下着を選び、着用することができ、いまよりも快適な生活を送ることができるわけです。また、自分の身体部位やスタイルについてのウィークポイントをカバーすることも可能になり、“なりたい自分”を演出できるのも、フィッティングがなせる大きなよろこびのひとつです。