No.3「のびない、縮まない、上手な下着の洗濯の仕方」
洗濯の際のチェックポイント――洗濯絵表示を確認する
まず、洗う前には、下着に付いているタックの絵表示やケアラベル(JISで定められた洗い方やアイロンのかけ方の表示ラベル)を必ずチェックして、表示内容をよく理解し、確かめてから洗う習慣をつけましょう。たとえば、ファンデーションだと、下記のような絵表示があります。

この意味は、
左端(1)は、洗い方についての表示
かなりぬるい湯で、冷たくはないが、温かくもない、30℃が限度。弱い手洗いがよい
中央(2)は、塩素漂白の可否についての表示
壇素系漂白剤による漂白は不可
右端(3)は、干し方についての表示
日陰のつり干しがよい
という意味になります。
こうした、絵表示を見て、洗い方、洗剤、干し方について、それぞれ確認してから、洗濯することが大切です。
また、下着を洗う前には、レースや縫い目にほつれがないかを確かめてください。そのままで洗濯機を回すと、ほころびが広がる原因になります。
使用する洗剤と洗剤の濃度について
洗濯の際には、絵表示にもあるように、洗剤の特徴をよく理解して、使い分けるようにしましょう。
たとえば、石けんと合成洗剤では、大きく異なります。
まず、原料が異なります。石けんは動物や植物油脂から造られ、合成洗剤は鉱物抽(石油)を原料として造られています。
また、アルカリ性、中性、酸性を示すPHが違います。石けんのPH(ペーハー)は常にアルカリ性で、合成洗剤は酸性からアルカリ性までいろいろあります。PH(ペーハー)が7より小さいものを酸性、7を中性、7より大きいものをアルカリ性といいます。
使用する洗剤の濃度は、汚れの程度、繊維の種類と組織によって違ってきます。一般には濃度が高くなるにつれ洗浄力も高くなりますが、一定濃度に達すると、それ以上使っても効果はありません。濃度が薄すぎると洗浄力は急激に低下しますので、大量に洗剤を使うのは無意味。洗剤パッケージに表示してある標準使用量が経済的です。
■上手な洗濯方法
◇手洗いと洗濯機で洗うとき
ワイヤーやボーンを使っているファンデーションは、必ず手洗いをするようにしましょう。汚れが落ちにくい箇所は、ブラシを使うと落ちやすくなって効果的です。
インナーには肩紐、レース、フックなど、ひっかけやすいものが多く使われていますので、必ず洗濯ネットに入れて洗いましょう。
◇洗濯の際の注意点
1) 洗濯物を長時間、水に浸けておかない
洗濯物を長時間、水に浸けておくと、汚れが繊維にしみ込んでかえって落ちにくくなります。
2) 水洗いをする
洗剤洗いの前に水洗いし、水で落ちる汚れは落としておきます。
3) 洗濯物に直接洗剤をふりかけない
洗剤液を作ってから洗濯物を入れます。洗濯物に直接洗剤をふりかけると蛍光むらになることがあります。
4) こまめに洗濯する
汚れたままでおいておくと通気性、吸湿性、保温性などが失われ繊維を傷めます。こまめに洗濯するほうが早く落ち生地を傷めません。
5) 適切な洗濯の温度にする
繊維にはそれぞれ洗濯に適した温度があります。
・綿、麻……高温の方が洗浄力は大きい、40℃前後が適温。
・毛……高すぎると縮みやすく30〜35℃が適温。
・合繊……高温では汚れが繊維の内部に入り、再汚染の心配があり、30℃前後が適温
6) 洗濯時間は7〜8分
繊維の種類によってはもっと短くともよく、10分以上の洗濯は、繊維を傷めるもとになります。
◇すすぎ
長時間のすすぎは、ときには水道水の塩素によって変色したり、ポリウレタン繊維が伸びたり、収縮率が低下しますので、なるべく避けて下さい。多少泡が残っていても、水が澄んで見えれば繊維には石けん分は残っていませんから、その時点ですすぎを止めるほうが繊維を傷めません。
◇脱水
手絞りは製品の型崩れの原因になります。脱水機を使う時は脱水槽に押し込まず、洗濯ネットに入れてから、30秒ぐらい脱水するのがよいでしょう。
■干し方
◇洗ったらすぐに干しましょう
湿ったままで長時問放置しておくと、シワや色落ちの原因になります。脱水したらすぐ、日陰の風通しのよい所に干しましょう。
◇必ず日陰干しにしましょう
直射日光は黄ばみや色あせの原因となり、生地の劣化の元になります。また、夏場はステンレスの物干し竿は熱くなるので、直接かけて干すことは避けましょう。冬期には、ガスや石油ストーブによる室内での乾燥は、黄変や変色の原因になります。
◇シワをのばして形を整えて
シワは十分にのばして干しましょう。型崩れしないよう丁寧に形を整えます。とくに、ブラジャーのカップは指先で丁寧に丸みを直しておきましょう。
■アイロンの掛け方
干すときに丁寧にシワをのばしておけば、とくにアイロンあての必要はありませんが、アイロンをかけるときには絵表示に従って十分に注意しましょう。
■インナーの収納方法
◇タンスや下着収納箱には、押しつぶさないようにゆったり収納します。
◇十分に乾燥せず湿ったままではシワや変色、かびの原因となります。よく乾かしてからしまいましょう。
◇ブラジャーの場合、片方のカップを裏返しにして二つのカップを重ねます。
◇ガードルやショーツはくるくる巻くと、型崩れせずきれいに整理できます。
◇ブラスリップやボディースーツは、カップが崩れないようにしまいます。
■インナーの耐久性について
肌着(インナー)の寿命は、アイテムや着用環境によって大きく違います。洗濯の仕方や着用回数によっても変わってきます。なかには何年も使う人もいますが、例えばブラジャーでも、アンダーのストレッチ部分が伸びてしまったら、重要な補整機能は失われ、ブラジャーの機能は果たしません。下着はあくまでも消耗品ですので、なんのために下着をつけるのかを考えながら買い替えていくことが大切です。
■商品別平均使用年数(全国クリーニング生活衛生同業組合連合会1980年制定1986改正)
◇
肌着夏ものは、1年
◇ 肌着冬物は、3年
◇ Tシャツ・ファンデーション・ランジェリーは、2年
*但し、洗濯の仕方や着用回数、体型の違い、汗・皮脂の量には個人差がありますので、ここに書いた使用年数は目安としてみて下さい。
→もくじに戻る |